学習障害を抱える人に対する看護をするには

学習障害を抱えている人は、読み書きや推論などが難しいとされているのが特徴です。人それぞれ症状は少しずつ異なり、ある分野は苦手だけれど、他の分野は問題ないという場合も少なくありません。一方で、全ての分野において困難な様子が窺えるケースもあります。
年齢によっても症状が異なるため、看護をするうえで、その人の学習障害の程度や内容をしっかり理解することが大切です。
また、学習障害には表面的にすぐにわかる部分と、しっかり関わっていかなければ理解できない部分があります。問題となるのは、もちろん表面に見えてこない部分でしょう。そこで、専門的に診療することによってどの程度学習障害があるのかということがわかれば、支援のアプローチの仕方も少しずつ見えてきます。

しかし、学習障害は他の内科的、外科的な病気やケガとは異なり、薬を投与して療養すれば改善していくものではありません。
本人の神経系の機能障害が複雑に絡んだ障害で、学ぶことに何らかの障害を抱えた状態が半年以上続くことでおかしいと思い、診断が出ることもよくあります。また、学習の障害は児童である頃から見られることが多く、その家族がなんだかおかしいと思うことがほとんどなのです。
学習障害とわかれば、その程度に応じて療育の方法も決まってきます。本人はもちろんのこと、それを常に家庭で支援する家族に対してケアの方法や支援をしていくことが、学習障害の看護をするうえで重要な業務の1つであるといっても過言ではありません。