文字の読み書きなどに問題が生じる学習障害は、児童から社会人までさまざまな年代で見られる発達障害です。学習障害は児童のときに発見されるケースが多いですが、社会人になってから気付く人も少なくありません。
学習障害の相談ができるのは、第一に医療機関が挙げられるでしょう。診療科は症状が現れた年齢によって異なり、たとえば小学生などの児童は、小児神経科や児童精神科などが該当します。これらの診療科には、児童の心身障害や心の問題に詳しい専門医が常駐していることが多く、学習障害の相談にも応じているのが特徴です。
そのため、小児神経科や児童精神科に勤務している看護師は、学習障害をはじめとする発達障害の児童に接する機会が多々あります。そこで、これらの診療科では児童だけではなく、家族を交えてケアの方法を考えることが必要です。
一方、社会人の学習障害の相談は、精神科や心療内科が挙げられます。社会人の場合は、精神疾患や身体の疾患が関係していることもあるため、専門の精神科医や心療内科医がいる医療機関で相談するのがいい方法といえるでしょう。
学習障害の場合は、どのようなことに困っているのかをヒアリングし、日常生活をスムーズに送れるような方法を医師や看護師などの医療従事者、家族、学校の先生と一緒に探っていくことになります。学習障害は薬で治療することが難しいため、症状に合わせたトレーニングや特別学習を行い、児童や社会人が抱えている問題を解決に導いていくことが欠かせません。